中学生の息子の言葉に母親が号泣した時の対処法!

中二の息子の言葉に号泣する母親 反抗期

先日中学2年生の息子が「家で言いたいことを言えない!」と発言し、母親を泣かせました。

私はオロオロしてしまい、とても悩みました。

しかしあることをしたことで乗り越えることが出来ましたよ。

本日は思春期の息子の発言にイラっとした時の解決方法についてお話ししますね。

中学生の息子の言葉に母親が号泣!

ある日曜日の夜、ちょうど就寝前のことでした。

私と妻と中2の息子の3人で話をしていた時のことです。

家で言いたいことが言えない・・・

と息子が発言しました。

日曜日の夜に息子はいつも機嫌が悪いのです。

なぜならば翌日からまた学校に行かなければならないからです。

その日も「最近どう?」と尋ねていたときでした。

その発言を聞いて私は「いくらなんでもそりゃないだろ!」と感じました。

そして息子にその発言の真意を聞いてみようと言葉を選んで話しかけようとしたときでした。

妻が突然涙声になってこう言いました。

私もお父さんも、いつもあなたの言葉に耳を傾けようと努力しているわよ!

それなのに「言いたいことが言えない!」ってどういうこと!

あなたに対してこんなに気を使っているのに私たちのしていることは意味がないってことなの?

部屋には重苦しい空気が流れました。

私は妻の気持ちに共感しながらも、息子は大丈夫だろうかと息子の顔色をうかがいました。

息子は完全に固まっています。

そして妻は泣きながら部屋を出て行ってしまいました。

私は『これで親が怒ってしまったら「言いたいことが言えない!」を証明することにはならないか?』と心配になりました。

『しかし、妻が怒る気持ちも分かるし!』で悩みました。

とりあえずはこの場を収拾しなきゃと思い息子に「お母さんは大丈夫だからね!先に寝ていなさい!」と伝えて部屋を出ました。

中学生の言い方がきついことについて別室で妻と話し合った結果

別室で妻と話し合いました。

テレビの居間にはまだ他の兄弟たちがいたので彼らに部屋を開けてもらいました。

『先に寝ていてね!』と。

兄弟たちはただならぬ雰囲気を察知して移動してくれました。

まずは妻の気持ちを受け止めてあげようと次のような言葉を掛けました。

ひどいよね!

あの言い方はないよね!

でもどうフォローしてあげればよいか、その時は思い浮かびませんでした。

だって『泣いちゃだめだよ!あれでは「言いたいことが言えない!」を証明しているようなものだよ!』と言っても妻は納得しないだろうと思ったからです。

もう少し時間を掛けて妻が自分でそう思えるのを待った方が良いと判断しました。

結局その日は、それ以上の話し合いはせずに『もっと良い解決法があるはずだから探してみよう!』という言葉でまとめて寝ることにしました。

中学2年の息子の言葉に母親が号泣した時の対処法はこれ!

翌日仕事をしながら昨夜の事件のことを考えていました。

妻の気持ちも分かるし、息子の「言いたいことが言えない!」というのも一理あると思う。

妻の考えを良しとすれば息子の気持ちを否定するしかない。

しかし息子の考えを肯定するならば、妻のこれまでやってきたことを否定することになる!

どうしたもんじゃろの~!

午前中はほぼず~っと考えていました。

午後になって、ある言葉を思い出しました。

問題が起きた時にその同じレベルにいては、その問題は永遠に解決しない!

誰の言った言葉かハッキリと覚えてはいないのですが、心理カウンセラーの梯谷幸司(はしがいこうじ)先生がセミナーの中で紹介してくださった言葉です。

つまり息子の言葉をとるか、妻の言葉を取るかでは永遠に解決しません。

この問題を解決するには、一段高いレベルで考えなければならないということですね。

息子の言葉を『あなたはそう思うのね!』と受け止めた上で、『じゃあ、あなたがもっと良くなるためにはどうしたら良いかな?』と考えることにしました。

そして、その言葉を私達親に対する攻撃とは考えないようにしてみました。

『私達はしっかりと子どもたちと向き合っている!たまたま彼が適切な言葉で発言できなかっただけだ!親を非難しているわけではない!私達の接し方とは何ら関係がない!』と考えてみました。

これはなかなか、良い感じでした。

今までの考え方とは次元の異なる、全く新しい考え方をすることが出来たなと感じました。

これが、抽象度を上げるということか!

抽象度とは何か?

少し本題から外れますが、ここで『抽象度』について説明させてください。

なぜならばこの『抽象度』の概念がとても重要だからです。

今回の息子のキツイ言葉事件では『その言葉を私達親に対する攻撃とは考えないようにしてみました。』が回答になりますが、それを他の方が家庭でそのまま使っても上手くいくとは限りません。

なぜならばたまたまその状況において有効だったに過ぎないからです。

その考え方の奥にある型みたいなものを理解することが大切です。

ここで言う抽象度とは何でしょうか?

抽象度というのは『物事を抽象的に考える度合いのこと』を意味します。

『抽象』の反対は『具体』です。

一般的には『抽象的に考える』『具体的に考える』といった言葉遣いになるかと思います。

例えばボールペンにも色々ありますが、ボールペンのなかにも油性インクや水性インク、フリクションベン(消せるインク)などと色々な種類のボールペンがあります。

このように細かく見ていくことを『具体的に見る』と言います。

『抽象的に見る』とはこの反対の概念です。

ボールペンの例でいえば、硬筆→筆記用具→文房具などのように『より大きなグループとして考えること』が物事を抽象的に見ていくことになります。

具体的に物事を見るとは、その対象をより細かく見ていくことであり、抽象的に物事を見るとは、より広範囲にみていくことになります。

Google Map を見るときに地図を拡大してみることは『具体的に見る』ことであり、縮小してみることは『抽象的に見る』ことになります。

当然抽象的に見るとより広い範囲が見えてくるようになります。

より広い視点で物事を見ることが出来る人のことを『あの人は抽象度が高い!』などと表現します。

今回の息子の言葉がキツイ事件では双方の主張を同じレベルで見ているので、息子か親のどちらかを『正しい』とし反対側を『誤り』にするしかありません。

ところが『抽象度を上げて』より広い範囲で物事を見ていくようにすると、どちらも否定せずにどちらも『正しい』とする考えが見えてくるようになります。

抽象度を上げるコツはこれ!

今回の事件で抽象度を上げて考えると『息子の発言もOK!』『親の育て方もOK!』とする考え方が見えてきました。

息子は自分の正直な気持ちを表明しただけであって、親を非難したいわけではない!

親はきちんと子供の声を拾おうとしているのであって、息子は自分で自分の気持ちを整理する必要がある!

しかし、すぐにこのような考え方が出てきたのではありません。

次のような手順を踏む必要があります。

1.自分を認める
2.相手を認める
3.思考を飛躍させる

自分を認める

まずは自分を認めることが大事です。

息子のきつい言葉事件では『息子のあの言い方はないよね!あれじゃまるで親の私たちが全然子供達に発言させてないみたいじゃないか!』と心に湧いてきたものを認めます。

相手を認める

次に相手のことを認めます。

『あいつは自分の言いたいことが言えないんだね!それは仕方がない!』

重要なことはこの順番を守ることです。

まず自分を認めてから相手を認めるようにします。

なぜならば、先に相手を認めようとすると瞬間的に自分を非難する言葉が出てくるからです。

『子供の言うことが正しくて、私が間違っているかもしれない!』とする考え方はとても苦しくなります。

これには『親は愛情をもって子供に接するべきだ!』とする考え方が根底にあるからです。

『親は子供よりも広い心を持って子育てに当たらなければならない!』と思っていると『悪いのは私だ!』と自分を非難することで事態を収拾しようとしてしまうのです。

たとえ一時的にそれが出来たとしても、心の底から納得しているわけではないので、また同じような場面に遭遇すると『私は悪くはない!』という無意識の心の叫びが吹き出してしまうのです。

まずは自分の素直な感情を十分に認めてあげると、不思議なことに『相手の言葉も聞いてあげてもいいかな!相手にもそれなりの言い分があるのかもしれない!』と思えるようになります。

相手の言い分に思いを馳せるのはこのような状態になってからでも決して遅くはありません。

思考を飛躍させる

自分の考えを認め、開いての考えも認めてあげると『ではどのように考えたらいいのだろうか?』と次のステップに進むことができます。

ここで大事なのは思考を飛躍させることです。

常識を外して物事を考えるとも言えます。

『普通の人はこんなこと考えないだろう!』というような突拍子も無いアイデアを出すことです。

自分では突拍子もないと思っていても、他の人から見れば当たり前のことって結構多いのです。

今回の件で言えば息子の言葉を息子に返すことにしました。

そして親のモヤモヤした気持ちを親に返すことにしました。

息子があのようなきつい言葉を発するのは息子の中に『こうありたい!』という欲求がそうさせているのだということです。

また親のもやもやした気持ちは『息子に対してこんなにも愛情を注いであげている!』ということの裏返しであったということです。

子育てにおける問題を解決出来る親と解決できない親の決定的な違いは、この思考の飛躍を出来るかどうかであると言っても過言ではありません。

それほど難しい事なのです。

難しいと言っても一度コツをつかんでしまえば、次からはどんどん飛躍出来るようになるので、出来る人にとっては当たり前の事になります。

出来る人はジャンジャンやっているのですが、出来ない人は全く出来ません。

最初は難しいと感じるかも知れませんが、何度もチャレンジしてみてくださいね。

幸いなことにあなたが思考の飛躍を出来るようになるまで、子育ての問題は何度も発生してしまいます。

ですから、何か問題があった時に『あっ、また思考の飛躍を練習する場面が来たのだ!』くらいに考えられたら、最高です!

まとめ

今回は中学生の息子の発言『家で言いたいことが言えない!』に端を発した騒動についてお話ししました。

『息子の発言は OK!親は息子に十分愛情を注いでいる!』と両方の言い分を統合する(一つにする)のがそのコツでしたね。

抽象的に物事を考えられるようになると難しい問題も解決することができるようになります。

子育てって親の人格を磨くのに最高の訓練の場なんです。

昔から『所帯を持ってやっと一人前』と言われてきましたが、結婚して子供を育てることで親の人格が大きく引き上げられるからですね。

参考にしてください。

運営者
平野 新次郎

妻と1女3男の父親です。

サラリーマンをしながら子育てに奮闘しています。

会社での社員教育と家庭での子育てが全く一緒であることを発見しました。

良き上司は良き父親になれるし、子どもたちと楽しく関わると部下とも良い関係を築くことが出来ます。

このサイトでは、サラリーマンをしながら遭遇した子育ての問題とどのように向き合い、クリアして行ったのかについてお話しします。

子育てと仕事に奔走しているお父さんお母さんの参考になれば幸いです。

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